卒業,おめでとうございます.あっという間の4年間だったのではないでしょうか.就職が厳しい中で,全員を社会に送り出すことができたことを,心から嬉しく思います.ゼミを持って,卒業生を送り出すのがこれで三回目です.まだまだ,教員としては新米で,いつも悩みながら教育をしています.いい教師とはどういう先生なのかということが分からないまま,反省しながら毎日を過ごしています.いい研究者になることよりも,いい教育者になりたいと思い,この世界に入ってきました.いい教育をするためには,いい研究をしないといけないと思い,研究も頑張ってきたつもりです.しかし,教務副主任などもしていたこともあり,学務に随分と時間がとられてしまい,バランスをとることがうまくできなかったと思います.本当に,申し訳なく思っています.いただいた色紙を見させていただき,「恩師」という言葉があり,私自身がその名にふさわしい存在であったかどうか,自分に投げかけながら,このメイルを書いています.手をかけすぎてしまうと,社会に出てから苦労をするのではないか,でも手をかけてあげた方がいいのではないかなどと悩みながら,限られた時間の中で,自分なりに精いっぱい皆さんと接してきました.最後まで,答えは見つからないかもしれませんが,また,4月には新しい学生を迎え入れますので,真剣に学生と向き合っていきたいと思います.
社会に出てから困ったことがあれば,本当にいつでも相談に来てください.送り出したものとして,皆さんに対する責任の一端は私も担っています.何もできないかもしれませんが,一緒に考えることはできます.また,一緒に酒を飲むことができることを楽しみにしています.卒業おめでとう.                             清水千弘